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2019-10-24 13.36.20

聞こえにくいこと

「聞こえない」ということには段階や、その理由によって種類があるというご紹介を「聞こえないこと」のページでご紹介してきました。
では「聞こえにくいこと」とはどんな状態のことでしょうか。
ここでは「一側性難聴」と「聴覚情報処理障害」についてご紹介します。

「一側性難聴」または「片側難聴」について

左右どちらかの耳が聞こえない(聴力レベルの段階=グラデーションは個人個人で異なる)状態です。

片側が聞こえないとどんなことが起こるか考えてみられてください。
まず、哺乳類には目と耳が 2 つあることを思い出していただけたらと思います。
左右から脳に届けられる情報の、時間差などで、周りのモノと、本人との位置を確認することが出来ますが
この場合、片側の情報がもう片側と異なることで、その働きが難しくなります。

例えば左側の耳が聞こえない人が右側から話かけられた場合、気づくことが難しくなることや、
遠くから近寄ってくる車の音などが、どのくらい危険な位置にいるのか、ということにも気づき辛くなります。
ただし、生活の中でこの状態を暮らし辛いと感じられる方と、特に意識しないで問題と感じたことがない方の両者がいらっしゃいます。

ですので、もしお辛いと感じていらっしゃる方や、お近くにそのような様子で過ごされていらっしゃる方がいましたら、
器械を使った 2 つの方法と、同じ症状の方(コミュニティがあります)とお会いになってみられることをお勧めしています。

1 つめは補聴器と CROS 補聴器、といわれる通信機器を使う方法

CROS というのは「Contralateral Routing of Signal」の略になります。
日本語にすると「反対側の信号を得る」となります。

※画像 フォナック補聴器製品総合カタログより引用(許諾済)

仕組みはとてもシンプルで、聞こえやすい方の耳に補聴器を着け、聞こえにくい方の耳に CROS 補聴器を着けます。
そして CROS 補聴器が聞き取った音の情報を、反対側の耳に伝える、というもの
です。

※画像 フォナック補聴器製品総合カタログより引用(許諾済)

装用することで、反対側から話しかけられて気づきにくかった状況は改善できますが、
左右の音を片方の耳に届けるので、音の方向感覚などは特に変化が起きません。
そういった事情もあってか、すべての一側性難聴の方に適しているかどうかというのは、
試してみていただかないとわからない、という状況です。
お試しいただく場合は、取り扱いメーカー3 社のうちから補聴器との相性を確認していただいた上で、
お使いいただく補聴器メーカーのクロス補聴器をお選びいただく形になります。
(各メーカー相互での汎用性はないため)

2 つめの方法として、Roger(ロジャー)という補聴援助機器を使用する方法

こちらは先ほど CROS 補聴器の紹介にも出てきた、Phonak(フォナック)という補聴器ブランドが販売している
補聴援助の器械で補聴器とは役割が異なります。
ロジャーは話す人に装着してもらう(または傍に置く:機種によって異なります)マイク(送信機)と、
その声を聞き取りたい人が付けるレシーバー(受信機)というセットで使用します。

※画像 フォナック補聴器製品総合カタログより引用(許諾済)
※画像 フォナック補聴器製品総合カタログより引用(許諾済)

受信機を聞こえやすい側の耳につけて、マイクを話す人の近くに置く、向ける、
または装着してもらって話し手の言葉を聞き取ることをサポートしてくれます。

過去にも一側性難聴の方で、会議や会合の時だけ、
聞こえにくい状態を補助できるものを探していらっしゃった方がお使いになられたことがたくさんいらっしゃいます。

JINOでは

JINO ではいつでもCROS補聴器、ロジャーの最新機器をお試しいただけます。
試聴に費用はいただいておりませんので、いつでも聞こえを試しにいらしてください!
お気軽にご連絡、ご相談をお待ちしております。メールでのお問合せも大歓迎です。

同じ症状の方とお会いになられてみる 

同じ症状の方とお会いになられてみる、という方法もお勧めしている方法の 1 つです。

きこいろさん といって、片耳難聴の当事者の会を展開されていらっしゃる団体さんがいらっしゃいます。片側の耳が聞こえない・聞こえにくい当事者として代表の方が始められた団体さんのサイトです。
今まではこういった団体さんが存在しなかったそうです!
課題を感じる人もいらっしゃれば感じない方もいらっしゃる症状かもしれません。もし、課題を感じて 1 人で悩んでいらっしゃる方がいらっしゃったり、周りにいらっしゃったら是非みていただきたい内容がたくさん掲載されています。

聴覚情報処理障害(Auditory Processing disorder, APD)について

最近ようやくニュースなどで取り上げられる機会が増えてきたのでご存じの方も多いかもしれません。

音は聞こえるのですが、言葉が聞き取りづらかったり、理解ができなかったりするという症状です。
特に周りがざわざわしている中での会話や、電話、早口は聞き取り辛いことが多いので、
学校や職場で、『話をきちんと聞いていない』『集中力がない』といわれてしまうことがあります。

聴力検査を受けても、音は聞こえているので聴力検査上は問題なし、とされることが多く、
どうしたらよいのかわからない、と悩まれている方が多くいらっしゃいます。
またまだ医学的に明確な原因を定義がされていない症状でもあります。

このような方にも先ほど一側性難聴の方向けに紹介した、フォナック補聴器のロジャーが役に立つことがあります。
以前とある講座で知りあった学生は、
「ロジャーを試すまで自分のことを頭が悪いんだと思ってたけど、これがあればちゃんと先生の話が解ります!!」
と喜んでくれました。

機器を試す前には一度、聴覚専門の耳鼻科の先生にしっかりと、
聴力検査・語音検査(言葉の聞き取りの力を確認する検査です)を受けられることをお勧めします。

また、同じ症状の方で啓発活動などをされている団体もありますので、参加されて見られるのもよいかもしれません。

APD 当事者会の HP:https://apd-peer.jimdofree.com/

聞こえにくいこと のご紹介でした。
ご本人だけではなく、周りの方でもご相談が必要な方がいらっしゃいましたら、お気軽に JINO の相談ページからご連絡ください!