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補聴器のカタチ

補聴器にはいくつかの形があります。
それぞれにどんな特徴があり、長所短所は何なのかをご紹介します。

補聴器には大きくわけて耳あな型、耳かけ型、ポケット型の3つの種類があります。
さらにその中にはRIC型や充電タイプなどの特長を持ったカタチもあります。

耳あな型
耳あな型
耳あな充電型
耳かけ型
耳かけRIC型
耳かけ充電型
ポケット型
ポケット型
耳あな型について

耳の中に補聴器の機能が全部入り込むタイプです。補聴器のキホンでお話した通り、耳の形はお一人お一人で全く異なるので、耳の中に入れる場合はしっかりとその方の型どりをする必要があります。
耳あな型の中には、『既製耳あな』といった、最初から形ができていて、耳の中に本当に入るのは耳栓の部分だけ、といった器械もあります。こちらは機能的には基本的に「使う人が補聴器に合わせる」タイプです。

この形の長所大きく5つあります。
①耳の中に器械を全部いれられるので、目立たないこと。
②お一人お一人の耳に合わせたオーダーメイドタイプなので、しっかりと耳にフィットしてくれること。
③耳に装着するときに、耳に入れるだけなので楽なこと。
④人間の耳の外に出ている部分(耳介)が本来持っている音を集める機能を活かせること。
⑤メガネやマスクをかけるときに邪魔にならないこと。
の5つです。

短所は大きくわけて4つです。
①耳にぴったり密着するので、こもったような感じが起きやすいこと。
②耳垢がぬれているタイプの人だと、補聴器が故障しやすくなること。
③耳の中に全部の部品を入れていかなければいけないので、大きな音を出す必要がある部
品はなかなか入りきらないので、大きな音が必要なお耳の人には音の大きさが足りないこと。
④小さくするので、使う電池が小さくなってしまうので電池の消費がはやめなこと。

耳かけ型の高出力タイプに比べ大きな音が必要になられない方や、メガネやマスクをよく使われる方にお勧めのタイプです。最近では耳あな型の充電タイプの発売され、以前に比べ非常に扱いやすくなっています。

耳かけ型について

このタイプには実は細かく言うと2つのタイプがあります。耳栓の部分がただの耳栓のタイプと、耳栓の部分にレシーバーが付いているタイプの2つです。耳栓の部分にレシーバーがついているタイプをRIC(レシーバ・イン・カナル)タイプといった言い方をします。長所はそれぞれ4つあります。

【耳かけ型】
①大きな部品が使えるので大きな音が出せる=パワーが強いこと。
②大きい形なので、電池の交換がしやすいこと。
③大きい電池を使えるので電池が長持ちしやすいこと。
④いろいろな色が選べるので、右耳と左耳で違う色にして判別するなどがしやすいこと。

【耳かけRIC型】
①耳かけ型だけれど小型なので目立たないこと。
②耳かけ型だけれど小型なので着け心地がよいこと。
③レシーバーだけが耳にはいるので耳の中はこもった感じがしにくいこと。
④いろいろな色が選べるので、右耳と左耳で違う色にして判別するなどがしやすいこと。

短所は耳あな型の長所にあたる部分になります。
①耳にかけて&いれて の2段階が必要なので少しつけるのに慣れが必要なこと。
②器械が外にでているので、汗が故障の原因になりやすいこと。
③落としそうな不安感が落ち着かないという人がいること。
④メガネをかけていてマスクを多用する人には、さらに耳にかけるものがふえてしまって手間なこと。

それぞれ良いところと苦手なところがどうしても出てきてしまいますので、どのタイプがご自身にとって使いやすいかを、しっかり相談して、実際に触ったりしたうえで納得いく形をお決めいただく参考になればうれしいです。

ポケット型について

ポケット型は補聴器の機能の部分の、レシーバー(スピーカー)の部分以外が(服のなどに)ポケットに入れられるタイプのものですつい数年前までは、いろいろな会社から販売されていたのですが、最近はほとんどの会社が販売をしなくなってきているので、選択肢は少なくなっています。
この補聴器の特徴としては、機能はごくごくシンプルにして、価格を抑えていること。そして耳につける際に、ポケットラジオのように線がびょ~んと伸びて耳に耳栓を入れて使うということの2つです。
JINOとしては、体を動かすことができない方で、病院でしっかりとした聴覚検査を受けるのが難しい方には、ベストな補聴器だと考えています。
声を届けたい方の口元に、ポケット型の本体を近づけて体を起こせない方の耳に耳栓を入れて使えば、耳元に大きな声をだして話すより、聞きたい人が話している人の口元をみて、大きな音が補聴器からも聞こえるので、会話がしやすくなるという長所があるからです

短所もとてもクリアで、3つあります。1つは開発が進んでいないので高機能な性能をもった製品がない。2つめは、コードが有線なので目立ちやすいこと。3つ目は片方の耳にしかイヤホンが使えないこと。です。左右のお耳の力に差がある方が、時々聞こえにくい時に使う、などの利用が良いかもしれませんね。


参考までに長所短所の一覧表です↓

耳あな型 耳かけ型 RIC型

得意
(長所)

目立たない
耳介の集音効果を活かせる
装用がワンステップ
メガネ・マスクとの
相性が良い

パワーが強い
電池交換が簡単
電池が長持ち
カラーが選べる

付けているのを忘れる軽さ
耳の中がこもりにくい
耳かけなのに目立たない
カラーが選べる

耳あな型 耳あな型

不得意
(短所)

耳内がこもりやすい
アメ耳には不向き装用がワ
電池の持ちが良くない
重度の方には力不足

装用にツーステップ必要
汗が原因の故障が起こりが
落としそうで不安になる
メガネ・マスクとは慣れが必要